借地権問題

借地権付き物件は売却可能?売却のために知っておくべきこと

パンダ
借地権付き建物を親から相続されたけど、今後も住む予定は無さそうだし、手放したいなぁ…
借地権付き物件って売却可能なのかな?
イーアス君
借地権付き建物の売却をお考えですか?
年数が経てば、借地契約を結んだ頃と借地人側の状況が変わるのは当然のことですよね。
今回は、借地権付き物件は売却可能なのか?売却のために知っておくべきことをお話しします!

そもそも借地権付き物件の売却は可能?

借地上に建築物を所有し使用出来る権利の事を「借地権」と呼びます。
借地人にとっては、お借りしている借地自体は地主から売って頂く事ができなかったり、あるいは年数が経つにつれ借地人の状況が変わり(たとえば、子供に相続させるつもりがない、借地を使用しなくなった…など)、借地権を手放したいと思うことは少なくありません。

では、そもそも「借地権付き物件」といのは、売却可能なのでしょうか?
答えは、財産として扱われる関係上、売却可能です!

しかし、借地上の建物が老朽化している場合には、建物の価値が低くなっているので金額的には多くを望めません。
また、借地権上の建物が抵当権付きでローンを完済していない場合には、売却したお金で抵当権を抹消することになるので、手元に残るお金はそれを引いた金額となります。
他にも、借地上の建物を解体した上での売却を条件とされる場合もあります。建物を解体するとなれば、借りている側が解体費用を負担する事になりますので、解体費も含めた経費を想定したうえで売却を検討する必要がありますね。

売却に向けてまずは…

売却 可能借地権を売却するには、まず地主から承諾を受ける事から始める事になり、これは必須事項です。
何故まず地主に相談しなければならないかと言うと、地主側には借地権を優先的に買い戻す事が可能となる「介入権」という権利を持っており、この介入権によって借地人が第三者などに権利を渡してしまう事が防げるのです。
つまり、地主側が買取について正式に断った時点で第三者に対して受け渡しが可能となる仕組みなので、売却の際の順番については、まず地主→その後に第3者…ということで、間違わずに把握しておく事が重要です。
もちろん、交渉する相手方が権利を有している地主である事が最良であり、実情を正確に把握していない第三者が介入するよりも圧倒的に円滑になります。

譲渡承諾料や契約内容の確認を…

先に述べたように、地主が買い取りに同意しなかった際には第三者に売却する事が可能になりますが、売却の対象者が第三者になった場合には売却を含めた一連の流れを進めていくための「承諾」を地主から得なければなりません。
また、実際に売却のために行うべき実務は、承諾を地主から得ることに限らず、新たなる権利者となる買主との間で土地賃貸借契約などの条件を確認していく必要性も生じるので、事前に借地契約の契約内容と条件を確認しておきましょう。

並行して、現借地人と地主は「譲渡承諾料」に関しても共通認識が持てるように話し合いを進めていく必要があります。
譲渡承諾料の具体的な金額は法律で明瞭に定められていないためであり、あくまでの権利者と地主との間で行われる話し合いで決定するので、「一般的な価格はおよそ10%」という相場を目安にしつつ相談していきます。

このように現借地人⇔新借地人間、そして現借地人⇔地主間、双方の主張を取り纏めて折り合いを付けていく事は容易くないため、不動産会社など専門家にサポートを受けたり、交渉から売却に至るまで全てをお任せするのも可能なので、積極的に活用してトラブルのない売却を目指しましょう。

借地人が借地権上の建物を賃貸している場合

借地人が、借地上の建物を別の人に貸している状況、つまり借家人がいる場合に売却をする際は更に複雑になります。
借家人は契約期間中にその建物に住み続ける権利(借家権)があるからです。
借地権付き建物を売却する場合には、借家人に退去をしてもらってから物件を売却するか、引き続きその家に住み続けながら所有者だけが変わる(オーナーチェンジ)方法があります。

このような場合に注意しなければならない点は、借家人が居住している限り建物の内覧ができません。
買取してもらう場合には、建物の内部を見ないで買い取ってもらわなければなりません。もし、買い手が投資用の目的の購入であれば、引き続き借地上の建物を賃貸物件として使用するので、借家人に立ち退きを求める必要がないかもしれません。
これに加えて、その物件に居住している借家人にオーナーが変わることや物件を売却する理由についてきちんと説明する必要があります。

このように、関係してくる人物が借地人、借家人、地主、そして新借地人(買い手)と多数となると、トラブルが起こる恐れが大いにあるので注意が必要です。スムーズに交渉を進めるためには、すべての関係者との間で良好な関係を保つことが大切です。トラブルを避けるためには、重ねて申し上げている通り、ぜひプロの力を借りるようにしましょう。

業者選びに大切なこと

業者に依頼する選択をするのなら業者選びというステップが新たに発生しますが、業者選びで欠かしてはならないのは借地について精通していて、これまでに実績がある業者を選定する事です。
業者に全てをお任せする選択をし、実績がある信頼のおける業者が見つけられた場合は、業者に新たなる買主を探して頂きつつ地主側との話し合いを進めてもらい、その都度伝えられる進歩状況を理解するという流れになります。
また、業者を利用する決断をした際には、取引を代行して頂く事の他にも、不動産業者に直接買取をして頂くという選択も可能となるため、条件に納得する事ができれば業者に買い取りして頂くのも良い選択です。
借地権は不動産に関する事柄であるからこそ、複雑で手続が多い上に、それぞれの気持ちに折り合いが付かず平行線を辿る事例も珍しくないですが、話し合いが平行線を辿っている時や事前に知識を得ておきたいという場合には、ぜひプロの力を借りて、円滑に売却を進めていきましょう!

イーアス君
いかがでしたか?
借地権付き建物の売却自体は可能ですが、やるべきこと、かかってくるお金等…いろいろありますね。
弊社では、借地権付き建物の売却についてプロの立場から最適なご提案をしております!お困りの際はぜひご相談ください。
以上、借地権付き物件は売却可能なのか?売却のために知っておくべきことについてお話ししました!

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